はじめに — すべて出典つきで記録する
本紙「ワンピカードクロニクル」は、ONE PIECEカードゲームの公式発表のうち「あとから変わるもの」——禁止制限、裁定、エラッタ——を記録する非公式のファンサイトである。発行元はクロウズ研究所 第8支部。扱う情報はすべて公式サイトで公開されたもので、すべての記述に出典を付す。ここに書いてあることは、末尾のリンクから全部確かめられる。
最初の観測記録の主題は、禁止制限の全史とした。理由は単純で、これがこのゲームで最も「あとから変わってきたもの」だからである。
先に要旨を述べる。ONE PIECEカードゲームでこれまで禁止カードに指定されたのは13枚。そのうち8枚は、いまは使える。
現在地 — 2026年8月24日時点の禁止・制限
| 区分 | 内容 |
|---|---|
| 禁止カード (5枚) | OP06-047 シャーロット・プリン / OP03-040 ナミ / OP06-086 ゲッコー・モリア / ST10-001 トラファルガー・ロー / OP06-116 排撃 |
| 禁止ペア (3組) | OP11-040 モンキー・D・ルフィ × OP11-067 シャーロット・カタクリ / 同ルフィ × OP08-069 シャーロット・リンリン / OP07-115 助けてクエーサ~!!! × EB04-058 ボルサリーノ |
| 制限カード | 該当なし |
注目すべきは3行目である。「制限カード」という枠は制度として存在するが、ゲーム発売から4年、一度も使われたことがない。公式の道具立ては実質「禁止」と、2025年夏に導入された「禁止ペア」の2つだ。
全改定履歴 — 7回の改定
当研究所が公式サイトの適用履歴・発表ページから採録した、施行日ベースの全記録である。
| 施行日 | 発表日 | 内容 | 出典 |
|---|---|---|---|
| 2023-04-01 | 2023-03-17※ | 禁止: モビー・ディック号 (OP02-024)、カバジ (OP02-052) | 公式アーカイブ・公式X |
| 2024-04-01 | 2024-03-03※ | 禁止: サカズキ (OP05-041)、大噴火 (ST06-015)、排撃 (OP06-116) | 公式アーカイブ・公式X |
| 2024-09-01 | 2024-08-12※ | 禁止: トラファルガー・ロー (ST10-001)、エニエス・ロビー (OP03-098) | 公式アーカイブ・公式X |
| 2025-04-01 | 2025-03-16※ | 禁止: ゲッコー・モリア (OP06-086)、ジンベエ (OP07-045)、氷河時代 (OP02-117)、雷迎 (EB01-059) | 公式アーカイブ・公式X |
| 2025-08-30 | 2025-08-20 | 禁止ペア制度を導入 (ルフィ × カタクリ / リンリン)。禁止: ナミ (OP03-040)。解除: サカズキ、カバジ | 公式発表 |
| 2026-04-01 | 2026-03-16 | 禁止: シャーロット・プリン (OP06-047)。解除6枚: ジンベエ、雷迎、大噴火、モビー・ディック号、エニエス・ロビー、氷河時代 | 公式発表 |
| 2026-05-01 | 2026-03-31 | 禁止ペア追加: 助けてクエーサ~!!! × ボルサリーノ | 公式発表 |
※2025年4月以前の4回分の発表日は、公式サイトの適用履歴アーカイブには施行日単位でしか残っていないため、公式X (@ONEPIECE_tcg) の当時の発表ポストから採録した (投稿日時はポストID内蔵のタイムスタンプで確認)。発表の場は2024年3月が BANDAI CARD GAMES Fest、2024年8月がチャンピオンシップ決勝の生配信で、いずれも当日中に公式Xでも告知されている。
各回を短く振り返る。理由はいずれも公式発表の要約である (原文の転載はしない方針。全文は末尾の出典から読める)。
- 2023年4月 (第1回): 白ひげデッキの决着速度を支えたステージ「モビー・ディック号」と、ナミデッキのデッキ圧縮を支えた「カバジ」。初回から「カード単体」ではなく「組み合わせの結果」を狙い撃つ姿勢だった。
- 2024年4月 (第2回): 安定性が突出したリーダー「サカズキ」——リーダーカード初の禁止である。加えて黒のコスト操作の要「大噴火」、黄のトリガー戦略を過剰に伸ばした「排撃」。「将来これと並ぶカードを開発することが困難」という論法がここから定型化する。
- 2024年9月 (第3回): リーダー禁止2枚目の「トラファルガー・ロー」(ST10-001)。周辺カードを規制しても補完が効くと判断され、リーダー本体が退場した。ルッチデッキのステージ「エニエス・ロビー」も同時に禁止。
- 2025年4月 (第4回): 過去最多タイの4枚。黒の8コスト汎用「モリア」、序盤展開の「ジンベエ」、1コストでコストを大幅に下げる「氷河時代」、エネルとの相性が想定を超えた「雷迎」。
- 2025年8月 (第5回): 制度改革の回。カード単体ではなく組み合わせだけを封じる「禁止ペア」が導入され、初適用はルフィ (OP11-040) とカタクリ/リンリンの組み合わせ。リーダー「ナミ」は3枚目のリーダー禁止となり、救済として新テキストの「P-117 ナミ」の配布が発表された。そして初の禁止解除が2枚 (サカズキ、カバジ)。
- 2026年4月 (第6回): 手札を参照する読み合いを損なうとして「シャーロット・プリン」を追加。同時に過去最大の6枚一括解除。第1回で禁止されたモビー・ディック号も3年ぶりに帰還した。
- 2026年5月 (第7回): 4月分の発表から2週間後に追加発表された禁止ペア (助けてクエーサ~!!! × ボルサリーノ)。同一シーズンに2段階の改定が入った初のケース。
余談だが、時系列を並べると味わい深い事実がある。公式は2023年に「カバジ」を禁止してナミデッキを延命させ、2025年に「ナミ」本体を禁止して「カバジ」を釈放した。規制の主語が周辺カードからリーダーへ移る過程が、この2枚に凝縮されている。
カード別の記録 — 禁止期間一覧
| カード | 禁止 | 解除 | 禁止期間 |
|---|---|---|---|
| OP02-024 モビー・ディック号 | 2023-04-01 | 2026-04-01 | 3年 |
| OP02-052 カバジ | 2023-04-01 | 2025-08-30 | 2年5ヶ月 |
| OP05-041 サカズキ | 2024-04-01 | 2025-08-30 | 1年5ヶ月 |
| ST06-015 大噴火 | 2024-04-01 | 2026-04-01 | 2年 |
| OP06-116 排撃 | 2024-04-01 | — | 継続中 (2年5ヶ月〜) |
| ST10-001 トラファルガー・ロー | 2024-09-01 | — | 継続中 (2年〜) |
| OP03-098 エニエス・ロビー | 2024-09-01 | 2026-04-01 | 1年7ヶ月 |
| OP06-086 ゲッコー・モリア | 2025-04-01 | — | 継続中 (1年5ヶ月〜) |
| OP07-045 ジンベエ | 2025-04-01 | 2026-04-01 | 1年 |
| OP02-117 氷河時代 | 2025-04-01 | 2026-04-01 | 1年 |
| EB01-059 雷迎 | 2025-04-01 | 2026-04-01 | 1年 |
| OP03-040 ナミ | 2025-08-30 | — | 継続中 (1年〜) |
| OP06-047 シャーロット・プリン | 2026-04-01 | — | 継続中 (5ヶ月〜) |
13枚中8枚が解除済み。禁止は終身刑ではない。解除までの期間は1年〜3年に分布し、2025年夏以降、公式は「環境が変われば返す」ことを実際の運用で示している。
観測されたパターン
当研究所が履歴から読み取った規則性は次のとおり。
- 施行日は「4月1日」と「夏の終わり」に集中する。 7回中4回が4月1日施行。残りは9月1日、8月30日、5月1日 (4月発表分の追加)。発表側の窓も安定していて、春改定は3月 (3日〜31日)、夏改定は8月中旬〜下旬 (12日、20日) に発表されてきた。ついでに言えば、発表ポストはいずれも夕方から夜 (18〜21時台) に投下されている。
- 発表タイミングは公式が明文化している。 2025年8月20日の「開発運営チームからのお便り」で、改定発表の基準は「チャンピオンシップ Season1 終了時」と「世界決勝終了時」の2点であると公表された。ただし環境が壊れていると判断すれば例外的に前倒しする、とも。
- 発表から施行までのリードは10日〜1ヶ月。 全7回の内訳は15日・29日・20日・16日・10日・16日・31日。プレイヤーがデッキを組み替える猶予はおおむね2〜3週間である。
- 規制手段は「禁止」から「禁止ペア」へ広がった。 2025年夏以降、リーダーの存在自体は残しつつ問題の組み合わせだけを外科的に切除する運用が始まっている。制限カード (枚数制限) は依然として未使用。
- リーダーカードの禁止は重い決定として扱われる。 4年で3枚 (サカズキ、ロー、ナミ)。うちサカズキは1年5ヶ月で解除され、ナミには代替プロモの配布という補償が付いた。リーダーは消すだけでなく、返し方・償い方まで運用されている。
改定予報 — 次の窓は、もう開いている
ここからが本紙の看板、改定予報である。予報するのは「時期」だけだ。どのカードが禁止されるかは予報しない (それは占いであって観測ではない)。
予報: 次回改定の発表窓は2026年8月中旬〜9月上旬、施行は8月末〜9月上旬。
根拠は3点。
- 公式が明文化した発表基準のひとつ「チャンピオンシップ Season1 終了時」が夏に当たる
- 過去2年、夏の改定は2024年9月1日・2025年8月30日に施行されている
- 夏改定の発表日は2024年が8月12日、2025年が8月20日——本稿執筆時点 (8月24日) で、この2つはすでに過ぎている
本稿執筆時点 (2026年8月24日) で、公式からの発表はまだない。つまり予報の窓は開いているどころか、過去2年の発表日をすでに追い越している。ここから読める筋は2つ。今年の夏改定は例年より遅れて8月末までに来るか、あるいは見送られるか。発表があり次第、本紙は観測速報を出す。夏の改定が見送られた場合は、それはそれで「2年続いた夏改定が途切れた」という記録になる。その際は正誤表を刊行し、本予報の敗因を分析する。
予報が当たっても外れても記録は残す。それが研究所の流儀である。
記録方針について
- カード画像は掲載しない。カードの特定は型番 (例: OP06-086) で行う
- 公式発表の全文転載はしない。要約と最小限の引用に留め、原文は出典リンクから読めるようにする
- 本記事の情報は2026年8月24日時点のもの。最新の禁止・制限は必ず公式サイトで確認してほしい
出典 (すべて公式サイト)
- 禁止・制限カード追加のお知らせ (現行リスト)
- 禁止・制限カードの適用履歴
- 『ONE PIECEカードゲーム』開発運営チームからのお便り (2025-08-20)
- 2026年4月1日施行 禁止・制限カードについて (2026-03-16)
- 2026年5月1日施行 禁止・制限カードについて (2026-03-31)
- 公式X (@ONEPIECE_tcg) の発表ポスト: 2023-03-17 / 2024-03-03 / 2024-08-12 / 2025-03-16
次号は、この夏の改定の観測速報になるか、それとも歴代リーダー一覧の起工になるか。窓の開き方次第である。
——所長